天からの恩恵(中井)
 
天からの恩恵(中井)
5月21日の世紀の天体ショー、金環日食をご覧になられた方も多かったと思います。
私も日食グラスを購入して、雲間の金環日食を見ることができました。月の影の周りを金色の太陽の光が縁取る現象は不思議な気持ちになりますね。その翌日の22日は東京スカイツリーが開業し、空を見上げる楽しい話題が続きました。

 さて、今日は、天からの恩恵を受け取る権利である日照権についてのお話です。
人が健康的な生活を営む上で日照を受け取る権利は守られるべき権利として認められています。都市化が進み、高層建築が増加したことによって、判例の積み重ねで認められるようになった権利です。
 この日照権を保護するための立法による規制として、建築基準法で北側斜線制限や日影規制が設けられています。
北側斜線制限は、住居を建築する地域として定められている地域内で新たに建物を建築する土地の北側の土地における日照権を確保するために、南側に新たに建築する建物の高さを規制するものです。
日影規制は、新たに建物を建築する場合に、その隣接地に及ぼす日影時間を規制するもので、一定の地域内に一定の高さを超える建築物を建築する場合、日影を敷地境界線から一定の距離を超える範囲に生じさせないように建築物の形態を規制するものです。
建築基準法の斜線制限や日影規制によってもそれでもなお日影によって不利益を被る場合には、建築主に対し、建築工事の差し止めと損害賠償請求が裁判によって認められる場合があります。

東京スカイツリーは日影規制の基準もクリアして建築され、おまけに、東京スカイツリーを窓から望めるという眺望権の恩恵を近隣地域にもたらした画期的な建物と言えますね。
  2012/05/27