NHKの受信料
 
NHKの受信料
久しぶりの更新です。

以前、このような記事を見かけました。
いわゆるNHKの受信料訴訟です。

「受信契約を結んでいない一般世帯を相手取り、NHKが初めて契約締結と受信料支払いを求めた訴訟の第1回口頭弁論が10日、東京地裁(斉木敏文裁判長)であった。NHKは、被告男性が約6年前から衛星放送を受信できていたことが確認されたとして、提訴した段階の請求額4580円から増額、過去にさかのぼり計16万8720円の支払いを求めた。」

この裁判以前にも、受信契約を締結した相手に対し受信料の支払いを求めて提訴したことはあり、このときはNHK側が勝訴していますが、今回は初めて「受信契約」を締結していない相手に対し受信契約の締結と受信料の支払いを求めて提訴しました。

NHKに対して受信料を支払わなければならない根拠となる法律があります。放送法64条に「協会の放送を受信することのできる受信設備を設置した者は、協会とその放送の受信についての契約をしなければならない。」と規定されています。そして、NHKが作成した「受信規約」に字具体的な受信料の支払い義務が定められているのです。
簡単に言えば、テレビを置いたらNHKと受信契約を締結して、NHKの規約に基づいて受信料を払いなさいということです。

従って、受信契約を結んだ相手に対する裁判でNHKが勝訴するのは、あたりまえと言えば当たり前かもしれません。

しかし、NHKと受信契約を結んでいたないのであれば、NHKの作成した規約に基づき直ちに受信料の支払い義務があるとは言えません。有料のケーブルテレビの受信契約をしていないのにケーブルテレビ会社の規約に基づいて受信料を支払う必要がないのと同じです。

では、契約を結ばなければ永遠に受信料を支払わなくていいのでしょうか。

NHKが作成した受信規約の第4条には、「放送受信契約は、受信機の設置の日に成立するものとする。」と規定されています。NHK側とすれば、自動的に契約が成立すると言いたいのでしょうが、さすがに契約者を拘束する受信規約で、契約成立を擬制するのは無理があるでしょう。それゆえ、今回の訴訟でも「契約の締結」を求めているのでしょう。要するに、受信料の徴収に訪れる職員に対して契約締結を拒否し続けたとしても、法律で契約を結ぶことが義務として定められている以上、訴訟になれば契約締結を命じられることになるので、それ以降に受信料を支払わなければならなくなるでしょう
さらに、法律上、契約締結義務があるにもかかわらず、任意に契約締結しなかったということで、受信料ではなく、損害賠償というかたちで請求される可能性もあります。


ちなみに、今回の裁判では、約6年前から衛星放送を受信できていたことが確認されたとして、6年分の受信料を支払うよう求められているようですが、これは、この方がBS放送の画面左下に表示される案内に従ってボタンを押したそうで、NHKがこの行為が契約成立にあたると判断しているようです。
  2012/10/05