登記の完了が早すぎる・・・ |
司法書士下室です。
昨年あたりから法務局に登記の申請をして完了するまでの期間がとても早くなりました。 事務処理能力が上がった結果であればいいのですが、どうも登記の申請件数が少なくなっている様に感じます。つまり、不動産が動いていないということです。
テレビや新聞、雑誌などでは、日銀の金融緩和によって不動産市場でバブルが?などと報じられているので、不動産が動いていないというのは違和感を感じる方も多いかもしれません。確かに「投資用」不動産の市場は活発なのですが、これは多くの不動産のごく一部の話なのです。一般の人が住居として使用する戸建やマンションは非常に売れ行きが悪い様です。よって、全体として不動産の売買自体が減少し、登記の件数も減少しているのです。
どうしてこういう現象が起こるのでしょうか?
簡単です。国民の多くの所得が減少し、ごく一部の資本力のある人や会社だけがより儲かる様になっているのです。これは現在の政府や日銀の政策を見れば当然の結果と言えるでしょう。
デフレ脱却のために金融緩和をし、マイナス金利にして金融機関がもっと金を貸すようにしているのですが、一般の国民は所得が増えず、たとえ住宅ローンの金利が0.5%でも家を買わないのです。一方資本力のある人や会社は、低金利でより一層多くの資金を調達できるので、それを不動産に投資し利益を得ているのです。
日本は、一般国民の消費が増えないと今後益々衰退の一途をたどることになると思います。 人口減少が原因と言いうのは嘘です。他の主要国では人口減少していても日本のように経済は縮小していないのです。 日本が現在のデフレから脱却できないのは、需要が供給を下回っているからです。需要が少ないから、低金利でも企業は金を借りて投資をしないのです。
例えば、
もしも政府が「今後10年間は、老朽化したインフラ整備のために年10兆円規模の公共投資を実行します!」て発表してくれたら・・・・
僕は司法書士をやめて(笑)、金を借りてでも建設会社を設立するでしょう。
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2017/02/10
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